先日、夜遅くにワンコのお散歩に行きました。その日、ワンコは静かに寝ていたから、寝る前のお散歩は行かなくても大丈夫かなって思っていました。それなのに、そろそろ寝ようかと思っていたら、鳴き始めたんです。思わず「今から?」と、ちょっとめんどくさいなって思いました。でも、朝までオシッコを我慢させるわけにもいかず、仕方なく出かけることにしました。「もっと早めに言ってよね」とついブツブツ文句を言ってしまいましたが、そんな私にはお構いなしで、ワンコはぴょんぴょんと飛び跳ねて外に出て行きます。一旦出てしまうと、それまでの面倒な気持ちもなくなって、それなりにお散歩を楽しめるんですけどね。そんな時間にも関わらず同じようにワンコを連れてお散歩をしている人にも出会います。でも、昼間とは違って、ちょっと駆け足をすると足音が夜の空気を伝って響きます。ふと、「今日は明るいな」と感じて上の方に目を向けました。そしたら、まん丸には少し足りないお月さまが見えました。お月さまってこんなに明るかったかなと眩しいくらいでした。もちろん、表面には模様が見えます。『月にはウサギ』というのが、子供のころの絵本から得た常識です。でも、ふと、他にも月の物語を読んだことがあったなぁって思ったんです。いえ、そんな気がするだけで、思い出せないんです。キツネが出てきたような……。綺麗なお月さまを見ながら私は記憶の糸を手繰り寄せようとしましたが、わからないまま帰宅しました。いまだにモヤモヤしています。どんな物語だったかなぁ。