「悪の教典」や「青い炎」でおなじみのミステリー作家貴志祐介さんの「黒い家」を久々に読みました。
「黒い家」は1997年に第4回日本ホラー小説大賞受賞した作品で、わたしが一番最初に貴志祐介さんの本を手に取った一冊です。
はじめて読んだときは高校生の頃でした。おどろおどろしい表紙、タイトルロゴのその本に惹かれ、手に取ればそこそこの厚みがあったのでコスパもよさそうだなとか思いながら購入した記憶があります(笑)
てっきりホラー系なのかと思ったんですよ。(実際この作品は日本ホラー小説の大賞だし、レーベルも角川ホラー文庫だったと思います)タイトルから見て、いわくつきの家の話とかそんな感じなのかなって。
そしたら、幽霊なんか一切でてこないんですよ。でもめちゃくちゃ怖い!
ジャンルはホラーというより、サイコサスペンスものだと思うけど、サイコパスで人の心を持たないモンスターがでてくきて、登場人物や読み手を恐怖のどん底に容赦なく叩き落すのでこれはホラーだって納得させられる作品でした。
テーマは保険金殺人で、サイコパスな犯人はありがちな快楽殺人者とかではなく、妙に生々しい感じがします。日本でも保険金殺人は実際あるわけだし。
結構昔に書かれた作品なんですが、今読んでも全然古い感じがせず、臨場感たっぷりでドキドキしながら楽しめる一冊でした。