扇風機に顔を近づけ、「ワレワレハ、ウチュウジンダー」。子供の頃、友人とよくやっていました。今でもこの文化(?)が残っているらしいことを聞いて、とてもうれしく思いました。時の流れは待ってくれません(なんて言うと、途端に重い話のように感じますね)。自分たちがかつて楽しんだものが若い世代に受け継がれていると思うと、何と言いましょうか、ただ風化していくだけのもの――だけがこの世に存在するわけではないのだなあ、という感慨が湧くのです。ちょっと、いえ、すごく大げさですけれども。
今読んでいる小説なども、100年先、200年先にはどれだけのものが歴史に残っているのだろうなあ、なんて考えてしまうことがあります。記憶媒体が発達していますから、紙の本のように焼失したり、分散流出してしまうようなことはほぼなかろうと思うのですけれども。
私という個人も、後に何を残せるんだろうとか、宇宙規模で見たらノミやミジンコなんてレベルじゃないなあとか、色々考えてしまいます。考えても詮ないことだと分かっているのですが、ふとした瞬間にスイッチが入ると、もう止まりません。怖い、と感じることもあれば、それならそれで好き放題生きてやらあ、と気が大きくなることもあります。たまにはそんな時間も良いかな、と思います。