小説や物語を読んでいて、実際自分に関わりがあることが取り上げられていたら、なんだか親近感がわきませんか?たとえばサッカーをしている人が読んでいる本の主人公がサッカー選手だったり、趣味でお菓子作りをしている人が見ている本のヒロインの趣味もお菓子作りだと、読んでいて「あ」と思ってしまいますよね。しかし、親近感がわくだけでなく、少し「あれっ?」と思うこともたまにあるみたいです。
私の友達がとある本を読んでいて、登場人物が楽器を弾くシーンがあったそうで、その友達も偶然同じ楽器を趣味で弾いていたのです。そこまではさっきと同じ「嬉しいな」でいいのですが、その友達曰く、そこに書かれていた描写がすこし作法とは違っており、違和感があったとのことでした。私も同じ作品を読んだのですが、私が見た時には特に違和感を覚えることは無かったのに、やはり専門にしている人にはわかってしまうのだろうな、と感心しました。友達は「少しだから実際は構わないし、それ以前にこんなに専門的に調べているなんてすごい」と、逆に喜んでいるようでした。
物語や文章を書くということは、自分の好きなように書けばいい、ということではなく、きちんと知識を得てからではないといけないということが分かった気がします。それを踏まえて、作家さんは凄いなぁと思いました。