死刑にいたる病

小説も好きですが、映画も好きでよく見ます。先日、動画のサブスクでちょっと前にSNSで話題となった「死刑にいたる病」という映画を見ました。
ざっくりとした概要としては(ネタバレはありません)、家庭環境も実生活も思うようにいかない大学生、筧井雅也のもとに一通の手紙が届きます。
送り主は榛村大和です。榛村は雅也の地元でパン屋さんを経営する男で、街のひとからも評判の良い人でした。雅也も中学時代に榛村のパン屋のカフェに通い、とても良くしてもらっていたので恩義を感じていました。
しかし、この榛村には裏の顔がありました。いい人そうに見えた榛村は、実は17~18歳の男女を狙って、拉致監禁したのち拷問、殺害を二十数件も起こし、現在、死刑判決をされている凶悪犯でした。
榛村は面会にきた雅也に「最後の成人女性の殺人だけは冤罪だ、真犯人を見つけてほしい」とお願いをし、調査をはじめる雅也だったが……。

と、概要だけでも暗く重い設定ですが、役者さんの演技力や心理描写、思いがけない展開がありなかなか楽しめました。ネタバレになるので多くは語れませんが、見て損のない映画です。
ちなみにタイトルの「死刑にいたる病」は哲学者キェルケゴールの著書「死に至る病」からつけられているかと思いました。なお、キェルケゴールの「死に至る病」とは絶望、精神の死を意味します。
この映画を見るといろんな解釈ができそうです。
こちらの映画、原作小説とラストが違うようですし、榛村についての深掘りがあるようなので今度読んでみようと思います。

限定品

先日、限定ででたとある作家さんの限定サイン入りの本を買えなくて落ち込んでいるわたしです。冊数が少ないので、まあ買えないだろうなあとは思っていたけど、すぐに売り切れてしまったようでだめでした。
日本人はとくに「限定品」に弱いというのを聞いたことがあります。もちろんその作家さんが好きな人が買っていると思うし、わたしも好きだからこそほしかったのはあるんですけど、数量限定の特別感も多少ほしくなる要素の一つだったのかなと思います。希少価値というやつですね。
売上が普通の商品があったとして、そこに限定のデザインや味などの特別感を出し、個数制限をつけた瞬間に、即完売したケースもよくありますよね。そういうのに乗っかるのはなと思う反面、飛びついてしまう人の気持ちも大いに理解できます。
一節によると、日本人が限定品に弱いのは、日本には四季がはっきりあるからだと言われています。季節ごとに「旬」があって、その旬を楽しみ、こだわることがあるかららしいです。
あとは日本は国土が小さく、自然災害が多いため、常に危機意識があるんだとか。なので、限定を逃せば次はない!と思う気持ちが働き限定品に惹かれるとのことです。
うーん…妙に納得。
やっぱり買えなかった本、余計欲しくなっています(笑)かと言って転売品を買う気にはならないんですよね。
今回は諦めるしかないか…。